同じ種類の植物の精油でも、全く違う植物のような成分を持つものがあります。
精油は学名で種類分けをしていますが、同じ植物でもその育つ自然環境の違い
土壌や気候、風土の違いから大きく成分に差異が生じるんです。
ケモタイプとは
植物学的には同属/同種でありながら精油成分の構成が顕著に違うものを現します。
ケモタイプの代表的な精油として
ローズマリー、ユーカリ、タイムの3つです。
成分の差異が小さなものはケモタイプには属しませんから全種類の精油に
ケモタイプが存在するわけではありませんし、ケモタイプの名称がなくとも
きちんと成分が開示されていれば精油の品質に問題があるわけではありません。
欧州と違って、現時点の日本ではあくまで精油は医薬品の扱いではありません。
ケモタイプがある代表的な精油「ローズマリー/タイム/ユーカリ」
ローズマリーの精油は成分にカンファーを多く含むもの
シネオールを多く含むもの、ベルベノンを多く含むものの3種類のケモタイプがあります。
ローズマリー・カンファー
「特徴」
痛みを和らげたり結構の循環を高める成分が、血行不良に作用し肩こりや筋肉痛
腰痛などに効果的です。相性の良いラベンダーをブレンドすることで相乗効果を
発揮することが知られています。
「使用法」
植物油に希釈して凝りや痛みにアプローチします。
オイルトリートメントで血行不良を流して行くのが一般的です。
ローズマリー・シネオール
「特徴」
去痰作用などがあり、呼吸器系のケアに役立ちます。頭脳明晰作用があり記憶力
集中力を高める効果も有用です。
「使用法」
吸引により喉のケアや感染症の予防をしたり、オフィスや学習時で集中力UPに。
皮膚を刺激することがあるため、オイルトリートメントで使用の際は注意が必要
ローズマリー・ベルベノン
「特徴」
肝臓強壮作用や、消化器系の不調の改善に効果的。
内分泌系の調整作用があるといわれているため男女共に性ホルモン調節に効果が
期待できるとされます。
「使用法」
お酒の飲みすぎや過食したとき、お風呂に入れて入浴すると効果があります。
ローズマリーはスキンケア力に優れているため、化粧水に用いることもあります。
✳︎ローズマリーの精油は多量に用いることには注意が必要です。
高血圧、てんかん、妊娠中の方、月経過多の方は使用を控えてましょう。